The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

「…その、占いってさ」

「はい」

「未来とか見えないの…?」

「あら。未来を見たいんですか?」

「いや…。俺、占いって未来を見るものだと思ってた」

早いところ、明日の運勢とか。

俺の将来ってどうなってるのか、気になるのだが。

絶望の未来が待っているなら、回避したいじゃないか。

職業柄、いつ死んでもおかしくないし…。

「見たいなら、見てあげましょうか」

「お…。見れるのか」

「見ようと思えば見えますよ。ちょっと準備が必要ですけど」

…準備って何だ?

フューニャは立ち上がって、キッチンに向かった。

何をするのかと思ったら、グラスに水を一杯、入れて戻ってきた。

そして裁縫針を取り出し、自分の指を軽く刺して…一滴の血を水の中に垂らした。

…凄く本格的。

「ルヴィアさんも指を刺してください。血を一滴、水の中に」

「あ…うん」

俺の血も必要なのか。

針で指で刺すくらい何でもないので、俺は言われた通り指を刺し、血を垂らした。

…これで何か分かるのだろうか。

フューニャは水をくるくると混ぜて、何やら呪文を唱えていた。

…何語なんだろうな。あれ。

「…どうだ?」

「…」

フューニャは水の中をじっと見つめていた。

…その無言が怖いんだって。

「…やっぱり、絶望の未来?」

「いえ…そんなことはありませんが」

「長生きしそう?」

「人並みには長生きすると思いますよ」

あ、良かった。

マフィアをやっていて、人並みに長生き出来るというのは幸せなことだ。

元気に長生き出来れば良いけど…。健康寿命って奴だな。

「俺…幸せな人生送ってる?」

「…うふふ」

その笑顔は何なの?

「何で笑ってんだよ…」

「いいえ。私は幸せそうなので良いです」

…?

フューニャは何故か、ご機嫌の様子でカードとグラスを片付けた。

よく分からないけど…俺の未来は一応、絶望に染まってないと思って良いのだろうか。