その日、俺は先日と同じように、ユーシャを駅まで送って帰った。
帰り道でユーシャを殺すのは簡単だった。袖口に隠してある仕込みナイフで頸動脈を掻き切れば、それでおしまいだ。
証拠隠滅だって簡単に出来る。こんな女が一人死んだことくらい、いくらでもなかったことにしてしまえるのだ。
そして何度か、そうしてしまおうかという衝動に駆られたこともある。
けれども、俺はユーシャを殺さなかった。
「それじゃ、ユーシャさん。明日までに、今日出た案を改めてリストアップしておきますね」
「うん」
「じゃあ、また明日」
俺はにこやかな笑顔で、彼女を見送った。
ユーシャもある程度俺に慣れてきたのか、微笑みを返してきた。
手を振りながら、しかし俺の腹の中には、何処までも冷たい感情が渦巻いていた。
帰り道でユーシャを殺すのは簡単だった。袖口に隠してある仕込みナイフで頸動脈を掻き切れば、それでおしまいだ。
証拠隠滅だって簡単に出来る。こんな女が一人死んだことくらい、いくらでもなかったことにしてしまえるのだ。
そして何度か、そうしてしまおうかという衝動に駆られたこともある。
けれども、俺はユーシャを殺さなかった。
「それじゃ、ユーシャさん。明日までに、今日出た案を改めてリストアップしておきますね」
「うん」
「じゃあ、また明日」
俺はにこやかな笑顔で、彼女を見送った。
ユーシャもある程度俺に慣れてきたのか、微笑みを返してきた。
手を振りながら、しかし俺の腹の中には、何処までも冷たい感情が渦巻いていた。


