言うまでもないが、俺はこの女も、シューレンも許すつもりはない。
考えうる限りの残酷な方法で殺してやりたいと思っている。
けれども、それを今やる気はない。
だって、今やったら面白くないだろう?
「そうなんですか…。優しいお兄さんなんですね」
「うん」
兄を褒められて、ユーシャは初めて笑顔を見せた。
兄のことが本当に好きならしいな。あのゴミのことが。
で、あいつは学生時代に何をしたのか、自分の妹に一言も言ってないのか?
もしそのことをユーシャが知れば、兄に対する評価が少しでも変わるのだろうか。
何だかんだ言って庇いそうだな。ユーシャのこの様子だと。
この時点であまりのおぞましさに吐き気がするが、だが、まだ帰す訳にはいかない。
「でも…お兄さん、その…つまり、家から追い出されたんでしょう?」
「えぇ…」
「なら、今はどうしてるんですか?」
俺もそうだったが、元貴族の人間が家を追い出され、市井に落ちたら…その後、生きていくのは大変だ。
何せ、今まで帝国騎士になる為の教育しか受けてこなかったのだから。今更「普通に」生きていくなんて、余程の覚悟がないと不可能だ。
あのシューレンのことだ。人をいじめて、傷つけて遊ぶような正真正銘の糞野郎だ。
そんな覚悟があるはずがない。
なら、今のシューレンはどうやって生きてるんだ?
「母が…兄のこと心配して、市井に落ちた今でも、定期的に援助をしてるから。貴族じゃなくなっても、家族であることには変わりはないもの」
「…」
成程。そういうことね。
実に甘ちゃんで羨ましい限りだ。
まぁ、そんなことだろうとは思っていたが。
息子が気違いだったら、母親も気違いなんだな。
この馬鹿女も気違いっぽいし。気違い一家か。お気の毒。
害悪だからさっさと消えてくれないかな。
あぁ、嫌だ嫌だ。段々口が悪くなっていく。俺はもっとこう、本来、上品な人間だったはずなんだが。
「そうなんですか…。ちなみに、お兄さんもランドエルスの卒業生なんですか?」
分かっていながら、敢えて尋ねる。
「ううん。帝国騎士官学校なの」
私の兄は「あの」帝国騎士官学校の卒業生なのだと、心なしかユーシャは自慢気だった。
そりゃ国内最高峰の教育機関を出たともなれば、それだけで大きなステータスになる。
どや顔してるところ悪いけど、俺も卒業生だから。
しかも、主席卒業生だから。
「帝国騎士官学校ですか。凄いですね」
「うん。でも…私はとてもじゃないけど受からなくて」
だろうね。
「だから、お兄様は我が家の自慢のお兄様なの。今は、家にはいないけど…」
「そうですか…。仲が良いんですね?」
「うん。とっても」
そりゃ良かったね。あんな糞ゴミが我が家の自慢とは。落ちるところまで落ちたもんだな。
ユーシャがいじめられる理由が分かった気がするよ。
考えうる限りの残酷な方法で殺してやりたいと思っている。
けれども、それを今やる気はない。
だって、今やったら面白くないだろう?
「そうなんですか…。優しいお兄さんなんですね」
「うん」
兄を褒められて、ユーシャは初めて笑顔を見せた。
兄のことが本当に好きならしいな。あのゴミのことが。
で、あいつは学生時代に何をしたのか、自分の妹に一言も言ってないのか?
もしそのことをユーシャが知れば、兄に対する評価が少しでも変わるのだろうか。
何だかんだ言って庇いそうだな。ユーシャのこの様子だと。
この時点であまりのおぞましさに吐き気がするが、だが、まだ帰す訳にはいかない。
「でも…お兄さん、その…つまり、家から追い出されたんでしょう?」
「えぇ…」
「なら、今はどうしてるんですか?」
俺もそうだったが、元貴族の人間が家を追い出され、市井に落ちたら…その後、生きていくのは大変だ。
何せ、今まで帝国騎士になる為の教育しか受けてこなかったのだから。今更「普通に」生きていくなんて、余程の覚悟がないと不可能だ。
あのシューレンのことだ。人をいじめて、傷つけて遊ぶような正真正銘の糞野郎だ。
そんな覚悟があるはずがない。
なら、今のシューレンはどうやって生きてるんだ?
「母が…兄のこと心配して、市井に落ちた今でも、定期的に援助をしてるから。貴族じゃなくなっても、家族であることには変わりはないもの」
「…」
成程。そういうことね。
実に甘ちゃんで羨ましい限りだ。
まぁ、そんなことだろうとは思っていたが。
息子が気違いだったら、母親も気違いなんだな。
この馬鹿女も気違いっぽいし。気違い一家か。お気の毒。
害悪だからさっさと消えてくれないかな。
あぁ、嫌だ嫌だ。段々口が悪くなっていく。俺はもっとこう、本来、上品な人間だったはずなんだが。
「そうなんですか…。ちなみに、お兄さんもランドエルスの卒業生なんですか?」
分かっていながら、敢えて尋ねる。
「ううん。帝国騎士官学校なの」
私の兄は「あの」帝国騎士官学校の卒業生なのだと、心なしかユーシャは自慢気だった。
そりゃ国内最高峰の教育機関を出たともなれば、それだけで大きなステータスになる。
どや顔してるところ悪いけど、俺も卒業生だから。
しかも、主席卒業生だから。
「帝国騎士官学校ですか。凄いですね」
「うん。でも…私はとてもじゃないけど受からなくて」
だろうね。
「だから、お兄様は我が家の自慢のお兄様なの。今は、家にはいないけど…」
「そうですか…。仲が良いんですね?」
「うん。とっても」
そりゃ良かったね。あんな糞ゴミが我が家の自慢とは。落ちるところまで落ちたもんだな。
ユーシャがいじめられる理由が分かった気がするよ。


