The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

「文化祭の出し物、何が良いですかね~」

「…」

放課後。

文化祭実行委員は全員集まれ、とのことで、俺とユーシャは放課後に残って、文化祭実行委員会議に出席した。

内容は大したものではなかった。各クラス、文化祭でやる出し物を何か一つ決めてくるように、と言われただけだ。

実行委員だけで決めても良し、クラスで案を出しても良し。

とにかく何か決めれば良いのだ。

「何やりたいですか?食べ物系は準備が大変そうですし…。イベント系にしませんか?」

「…うん…」

それにしたって、このユーシャの暗いこと暗いこと。

さっきから、俺、一人で喋ってるようなもんだぞ。

カセイよりタチが悪いじゃないか。

「…やっぱり気が進みません?」

「え?」

「実行委員…あんまりやりたそうじゃなかったですよね」

「…」

図星みたいだ。

そりゃそうだ。押し付けられただけなんだから。

「頼りにはならないですけど、俺も頑張りますから。一緒に文化祭を成功させましょうよ、ユーシャさん」

「…うん」

浮かない顔だが、それでも頷いてみせるユーシャ。

あぁ、嫌だ嫌だ。シューレンの親族じゃなかったらこんな女、誰が近づくもんか。

「でも、今日はもう遅いですね。出し物は明日決めましょうか」

「…ん」

「電車ですか?バス?駅まで送りますよ」

「え?」

紳士として当然のことを言ったまでだというのに。

ユーシャは、驚いたような顔で俺を見た。

そのときに初めて、ユーシャの顔をまじまじと見た。

よく見ると、なかなか可愛らしい顔をしているじゃないか。

胸がないのが非常に残念だが。

顔だけならハーレムの会員にしてやるのもやぶさかではないが、シューレンの親族というだけでこの女には生きている価値はない。

従って、この女をハーレムに入れる気は全くない。

「こんなに遅くまで付き合ってもらったんだから、送るのは当然ですよ。未来の帝国騎士たる者、日頃の振る舞いも紳士でないと」

最高の笑顔でそう言ってやると、ユーシャは明らかに、その笑顔にノックアウトされたようだった。

自己評価が低く、ついでに男への免疫もない女には、効果覿面だな。

自分の才能が恐ろしい。今はルナニアだというのに。

「…ん。ありがとう」

照れ臭そうに俯くユーシャは、確かに可愛かった。

だが、恋愛対象には有り得ない。

あくまでも彼女は、復讐対象でしかなかった。