The previous night of the world revolution2〜A.D.〜

「貴族…?あの女が?」

「そうだ。知らなかったのか?貴族とは言っても、アシベルやティモニーほどではないぞ。元はそれなりの家だったらしいが、家族が事件を起こしたせいで、今ではすっかり落ちぶれたとか…。彼女がいじめられているのも、それが理由らしい」

「あなた、何でそんなに詳しいんですか」

何でそんなにすらすら喋れるんだ。俺も知らないようなことを。

「貴族と聞いたからな。ルティス帝国の貴族の人間に対しては、全員利用価値があった」

「あぁ…」

俺と会うまでは、貴族の人間に取り入って、情報を引き出そうとしてたんだっけ。

アシベルにも媚び売ってたもんな。そういうことか。

そんな理由でもなきゃ、この女がクラスメイトのことをこんなに調べるはずがないか。

「で?ユーシャのフルネームは?何処の貴族なんです?」

「彼女の名前は、ユーシャ・ルフス・アイヒベルガー。アイヒベルガー家の長女だそうだ」



















その名前を聞いた瞬間。

俺の脳裏に、あの忌々しい光景が思い浮かんだ。