続お菓子の国の王子様〜結婚に向けて〜       花村三姉妹  美愛と雅の物語

パーティー開始の数時間前、俺たち6家族は、仁のホテルのスイートルームに集まっていた。

 
さすがにこれだけの人数が揃うと、部屋の中はにぎやかだ。新しく加わった花村家とも、みんな自然と打ち解けているようだった。

 
ふと周囲を見渡す。

 
あれ? 美愛ちゃんの姿がない。

 
そのことに気づいた圭衣ちゃんが、そっと教えてくれた。

 
「少し前に1人で寝室へ行ったの。今は葉子がついてる。ちゃんと話をしてるから、きっと大丈夫」

 
そして──

 
「今日は、雅さんの夢がひとつ叶う日なんだから、そんな心配そうな顔しちゃダメですよ?私たちもちゃんと見守ってますから、安心してくださいね」

 
年下の圭衣ちゃんに、やんわりとたしなめられ、同時に優しく励まされた。……、恥ずかしいが、ありがたかった。

 
しばらくして葉子ちゃんが、美愛ちゃんを連れてリビングに戻ってきた。

 
少し緊張したような面持ちで、葉子ちゃんが俺と仁に声をかけてくる。

 
「ねぇ仁、今すぐこの2人が話せる場所、どこかある?雅さんと美愛、パーティーが始まる前に、きちんと話をするべきだと思う。
それが、どんな結果になったとしても」

 
その表情から、葉子ちゃんの本気が伝わってきた。