美愛ちゃんの実家近くの商店街で買ったお惣菜で、夕食を軽く済ませたあと、2人でソファに移り、俺は彼女に明日のことを伝える。
「明日の朝、会社でみんなに俺たちのことを発表しようと思う。ちょうどカフェBon Bonのオープンやネット販売の話もあるから、そのタイミングで。……、いいかな?」
そう問いかけると、なぜか美愛ちゃんはすぐに返事をくれなかった。
帰宅したときから、彼女の表情はどこか曇っていた。……、もしかして俺との婚約、後悔してるのか?
いや、旅行中はあんなに楽しそうだった。
でも……、もしかして、初めての夜のことで無理をさせてしまったんだろうか。俺と一緒に過ごすことに、不満があった……?
ふと彼女に目を向けると、あのネックレスにそっと手を伸ばそうとしていた。
また、触れている。何が、君をそんなに不安にさせてるんだい?
俺はそっと彼女の手を取って、膝の上に座らせた。
「何が不安なの? 俺に話してみて」
しばらくの沈黙のあと、彼女は焦りと戸惑いを滲ませたまま、小さな声でぽつりと呟いた。
「あ、あ、あのね……、いろいろ考えちゃってて……、こ、怖いの。ま、また佐藤麻さんの時みたいになったらって思うと……。
みんなの反応も怖いし……、だって、雅さんはモテるから……。それに……、私が雅さんに相応しいのかもわからなくて、
こんなふうにパニックになって……、これから先、本当に大丈夫なのかなって……。
雅さんに迷惑ばっかりかけちゃうんじゃないかって……、そ、それでいつか……、愛想を尽かされちゃうんじゃないかって……、
雅さんに……、嫌われたら、私……、どうなっちゃうのかなって……」
だんだんと声が尻窄みになっていく。
美愛ちゃんは自信がないとき、決まってこういう話し方になる。
だけど、そう思ってるのは、俺の方なんだ。
美愛ちゃんに相応しいのかどうか毎日、何度も自分に問いかけている。
もしかすると、彼女も“ファンクラブ”の存在を、どこかで知ってしまったのかもしれない。あれが不安を煽ってしまったのなら、俺の責任だ。
「美愛ちゃんの不安も、ちゃんと分かるよ。でも会社の人たちは、たぶんもう気づいてると思う。何人かには『早くしないと他の男に攫われるぞ』ってまで言われたしね」
彼女の頬に触れ、そっと微笑む。
「それにね。俺は、美愛ちゃんのことを一度も“迷惑”だなんて思ったことはないよ。これからも、そんなふうに思うことは絶対にない。俺は、美愛ちゃんのことが本当に大好きなんだ。たぶん、美愛ちゃんが思っている以上にね。前にも言ったけど……、俺、美愛ちゃんじゃなきゃダメなんだ。俺の中では、美愛ちゃんこそが“運命の人”だから。プロポーズの時にも言ったよね。美愛ちゃんのすべてを受け止めて、守らせてほしいって」
彼女の不安を少しでも和らげるために、極秘で配備されたボディーガードチームの存在についても伝える。
そして最後に、そっと額にキスを落とした。
君は、世界でたった一人の“俺の宝物”なんだ。
「明日の朝、会社でみんなに俺たちのことを発表しようと思う。ちょうどカフェBon Bonのオープンやネット販売の話もあるから、そのタイミングで。……、いいかな?」
そう問いかけると、なぜか美愛ちゃんはすぐに返事をくれなかった。
帰宅したときから、彼女の表情はどこか曇っていた。……、もしかして俺との婚約、後悔してるのか?
いや、旅行中はあんなに楽しそうだった。
でも……、もしかして、初めての夜のことで無理をさせてしまったんだろうか。俺と一緒に過ごすことに、不満があった……?
ふと彼女に目を向けると、あのネックレスにそっと手を伸ばそうとしていた。
また、触れている。何が、君をそんなに不安にさせてるんだい?
俺はそっと彼女の手を取って、膝の上に座らせた。
「何が不安なの? 俺に話してみて」
しばらくの沈黙のあと、彼女は焦りと戸惑いを滲ませたまま、小さな声でぽつりと呟いた。
「あ、あ、あのね……、いろいろ考えちゃってて……、こ、怖いの。ま、また佐藤麻さんの時みたいになったらって思うと……。
みんなの反応も怖いし……、だって、雅さんはモテるから……。それに……、私が雅さんに相応しいのかもわからなくて、
こんなふうにパニックになって……、これから先、本当に大丈夫なのかなって……。
雅さんに迷惑ばっかりかけちゃうんじゃないかって……、そ、それでいつか……、愛想を尽かされちゃうんじゃないかって……、
雅さんに……、嫌われたら、私……、どうなっちゃうのかなって……」
だんだんと声が尻窄みになっていく。
美愛ちゃんは自信がないとき、決まってこういう話し方になる。
だけど、そう思ってるのは、俺の方なんだ。
美愛ちゃんに相応しいのかどうか毎日、何度も自分に問いかけている。
もしかすると、彼女も“ファンクラブ”の存在を、どこかで知ってしまったのかもしれない。あれが不安を煽ってしまったのなら、俺の責任だ。
「美愛ちゃんの不安も、ちゃんと分かるよ。でも会社の人たちは、たぶんもう気づいてると思う。何人かには『早くしないと他の男に攫われるぞ』ってまで言われたしね」
彼女の頬に触れ、そっと微笑む。
「それにね。俺は、美愛ちゃんのことを一度も“迷惑”だなんて思ったことはないよ。これからも、そんなふうに思うことは絶対にない。俺は、美愛ちゃんのことが本当に大好きなんだ。たぶん、美愛ちゃんが思っている以上にね。前にも言ったけど……、俺、美愛ちゃんじゃなきゃダメなんだ。俺の中では、美愛ちゃんこそが“運命の人”だから。プロポーズの時にも言ったよね。美愛ちゃんのすべてを受け止めて、守らせてほしいって」
彼女の不安を少しでも和らげるために、極秘で配備されたボディーガードチームの存在についても伝える。
そして最後に、そっと額にキスを落とした。
君は、世界でたった一人の“俺の宝物”なんだ。



