その後、社員たちにお土産を手渡していると、女性グループのひとつが私の元へ近づいてきた。
「花村さん、私たち社長のファンクラブの者です」
ヒッ……、き、来た。ついにファンクラブ登場……!
驚きと恐怖で顔がひきつる私の横に、すかさず雅さんがやってきて、腰にそっと手を回してくれる。その温もりに、じんわりと安心が広がった。まるで、守ってもらえているような心地よさ。
「私たちにとって、社長はアイドルのような存在なの。それにさっき杉山部長が言ってた通り、社長があなたのことを好きだって、みんな前から気づいてたのよ」
そう言って、彼女たちはふわりと微笑んだ。
「私たちは、社長とあなたのこと、ずっと応援してるわ。今までは“社長推し”だったけど、今日からは“推しカップル”を応援するって決めたの。だから、花村さんのことも“推し”よ!」
えっ、それって……、認めてもらえたってこと、だよね?
「あ、ありがとうございます……?」
戸惑いながらもお礼を伝えると、なぜか全員から握手を求められた。
よくわからないけど……、みんな、本当にいい人たちだ。
そしてそのあとは、嬉しいことに、たくさんの人からお祝いの言葉をもらった。
ようやく安心できたと思ったのも束の間、今度は、女性社員たちから質問攻めにあう。話題の中心は、やっぱりこのユニークな婚約指輪だった。
私が『雅さんの手作りなんです』と答えると、場の空気が一気に華やぐ。
「わぁ〜、花村さんは本当に愛されてるのね!」
「羨ましいわぁ!」
「社長って、意外とロマンチストなんですね?」
女性たちは目を輝かせながら、口々にそう言ってくれた。
「花村さん、私たち社長のファンクラブの者です」
ヒッ……、き、来た。ついにファンクラブ登場……!
驚きと恐怖で顔がひきつる私の横に、すかさず雅さんがやってきて、腰にそっと手を回してくれる。その温もりに、じんわりと安心が広がった。まるで、守ってもらえているような心地よさ。
「私たちにとって、社長はアイドルのような存在なの。それにさっき杉山部長が言ってた通り、社長があなたのことを好きだって、みんな前から気づいてたのよ」
そう言って、彼女たちはふわりと微笑んだ。
「私たちは、社長とあなたのこと、ずっと応援してるわ。今までは“社長推し”だったけど、今日からは“推しカップル”を応援するって決めたの。だから、花村さんのことも“推し”よ!」
えっ、それって……、認めてもらえたってこと、だよね?
「あ、ありがとうございます……?」
戸惑いながらもお礼を伝えると、なぜか全員から握手を求められた。
よくわからないけど……、みんな、本当にいい人たちだ。
そしてそのあとは、嬉しいことに、たくさんの人からお祝いの言葉をもらった。
ようやく安心できたと思ったのも束の間、今度は、女性社員たちから質問攻めにあう。話題の中心は、やっぱりこのユニークな婚約指輪だった。
私が『雅さんの手作りなんです』と答えると、場の空気が一気に華やぐ。
「わぁ〜、花村さんは本当に愛されてるのね!」
「羨ましいわぁ!」
「社長って、意外とロマンチストなんですね?」
女性たちは目を輝かせながら、口々にそう言ってくれた。



