みんなが寄ってきて、パソコンを覗き込んだ。


そこには、背の高い男の子と背の小さいポニーテールの女の子が向き合っており、真ん中には両耳に赤いリボンが結ばれている黒いプードルのシルエット。頭上には半円状に青い文字で『株式会社Bon Bon』と書かれていた。


もう1つは白い紙カップに黒いシルエットのプードルが座っており、その上に半円状に青い文字で『カフェBon Bon』と記されている。犬のタグの中にも『Bon Bon』と青く書かれている。


えっ?
あの文字って?


驚いて雅さんを見ると、彼は私の頭を撫でてくれた。


「大和、今すぐ商標調査手続きを行い、終了次第商標登録」

「もうやったよ。両方とも僕のコネを使ったから、早く結果が出るよ。あとは待つだけ。また、美愛ちゃんに助けてもらったね」


へっ、本当に私のイメージに決まっちゃったの?
そんなに簡単に決めちゃってもいいの?


みんなからの好評を受け、雅さんがこれについて説明する。


「カフェのロゴマークは、美愛ちゃんが小さい頃から持っているプードルのぬいぐるみで、偶然にも名前が Bon Bonなんだ。しかも、このタグに手書きされた名前は、彼女が小さい頃に書いたもの。会社のロゴマークは、俺と美愛ちゃんが出会った時のイメージを基にしている。あの出会いがあったからこそ、今の会社があるんだ。この子は昔から変わらず、俺に幸運をもたらしてくれる天使でお姫様なんだよ」

「えっ、もしかして、雅が昔助けた天使のようなお姫様って、お嫁ちゃんのことなのか?」

 
驚いたおじいちゃんが尋ねてきた。


おじいちゃん、おばあちゃん、そしてご両親は、知らなかったらしい。私たちが再会して一緒に働いていることを。4人とも、このような奇跡があるとは驚いている。


私もビックリ。あの喫茶店のマスターとママさんが、雅さんのご両親だったなんて。


やはり私と雅さんは、一緒になる運命なんだ。