コンネリシャス王国の  恋物語

この国にはまだ魔法が、存在している。

魔法が少しなりとも使えるのは人口の三十%にも満たないので、魔法が使えるというだけでも凄い事らしい。

国王は魔力量も多く白魔法と言われる治癒、癒し、浄化系の魔法以外はほとんど使えると言うことで、その他に特殊魔法も使えるという、でもその詳細は国家機密となっている。

王家の三人の子供のうち魔法が使えるのはジュオン王子のみだ。

彼は赤魔法と言われる火属性と黄魔法の風属性が使える。

特殊魔法も使えるらしいがその詳細は国王と同じく国家機密だ。

後の二人の子供、イリス王女とアレク第二王子は魔法が使えない。

ルルの白魔法は最初は料理するときにやけどしたり包丁で切ったりしたときに、あっという間に傷ややけどの赤みが消えて痛くなくなっているので不思議に思って、祖母に相談したら白魔法が目覚めたのかもしれないと言った。

その後兄が転んで膝小僧を擦りむいたとき手を当てて、痛いの痛いの飛んでいけと言ったら、見る見るうちに擦り傷が塞がっていった。

手からは白い光が淡く出ていたらしい。

兄もびっくりしていたが、とにかくこの事は家族だけの秘密にすることになった。

白魔法が使える人は希少らしいのでルルがもう少し大人になるまでは家族だけの秘密になったのだ。

だからルルが白魔法が使えることは家族のみが知る。