コンネリシャス王国の  恋物語

ルルは次に患者に与える為に、体に吸収し易い水作りを始めた。

セレスに手伝ってもらって大きな水がめの水をすべて空にしてルルは水魔法で癒しの水をかめに溜めていく。

そして塩を1%~2%になるように加えた。

前世で栄養学の授業も取っていたのだが、スポーツドリンクの成分表は覚えていなかった。かろうじて塩分濃度は1%~2%だったと言う事と糖分も入っていた事、そしてビタミンも入っていたはずだと思い出すが、定かではない。

糖分の濃度は全然わからないので今回はやめておいたが、飲みやすさを考えてライムに似たバンアロア特産のスッキリしたブラデイを絞って入れることにした。

果物なので果糖も期待できる。

そうして作ったものを患者に一日に大きめのカップに三杯は飲ませるように、医者に説明した。

成分についても説明したのだが、医者は半信半疑だった。

成分は人の体の水分に似たもので何も害はないと言う事と体に吸収し易いという点を強調して医者にも飲んでもらった。

ルルの作った水は飲みやすく患者にも好評で、みんな頑張って飲んでくれた。

次にルルは少し食事ができるような人には、重湯と五部がゆや、パンをスープに浸したものや そしてかなり食べ物を受け付けるようになると粥ではなく雑炊を勧めた。

そして癒しの魔法をこめて最初の頃はすべてルルが作っていたが、調理担当者達が作り方を教えてくれれば作ると申し出てくれたので、任せることにした。

ただ最後に味見と称して鍋に癒しの魔法を注ぎ込んでおいた。

セレスはルルのそばをなるべく離れずに、癒しの魔法や水を貯めるときも大きな体でルルを隠して白魔法が使えることが周囲に気付かれないようにしてくれたのだ。

そのほかの時には、力仕事を率先してやってくれていた。

皆に頼りにされてセレスも大忙しだった。