コンネリシャス王国の  恋物語

ルルはチルチルに取って返し、あるだけのマスクを持ってこようと治療院を後にした。

チリルにマスクの量産を頼みバンアロア国の現状を伝書鳩でフェイレアに伝えてもらうようにも頼んだ。

そして、マスクはお金はもらえないけどお針子さんにはちゃんと日当を払うと約束をして、治療院に取って返そうとするとセレスに止められた。

「だめだ。ルル、君の護衛として王子にも
フェイレアにも頼まれているんだ。
そんな危険な所には行かせられない」

「セレスごめんね。わかっているけど、
今にも亡くなってしまいそうな人々を
見捨てるなんてできない。
王都はひどい事になっているの。
私の白魔法が少しでも役立つなら
助けたいの。お願い行かせて、
私は多分感染しないわ。
自身の治癒能力があるから大丈夫」

「なら、俺も付いていく。チリルここに
一人でも大丈夫だな?
もし心細いならお姉さんの所に
身を寄せていろ。俺たちが帰ってくるまで
店は閉めるんだ。いいな」

「うん大丈夫、お針子さんたちとマスクを
作っているわ。チルチルの商品を半分にして
マスクを沢山作ってもらうようにする。
どれだけ作っても間に合わないよね?」

「ありがとうチリル。皆は絶対マスクをして
マスクは必ず毎日取り換えて石鹸で洗ってね。
そしてお日様にあてて乾かすの。
うがいと手洗いも忘れないでね」