コンネリシャス王国の  恋物語

実は市場での事件の後密かにつけてくれていた護衛の一人もセレスだったらしい。

ルルは心底嫌そうな顔のジュオン王子と気落ちしている兄のフェイレアを見て嫌だとは言えなかった。

皆ルルを守るために必死に考えてくれたのだ。

チリルは学園を途中でフェイドアウトすることになる。

ほんとにそれでいいのかと確認するルルに、チリルは

「バンアロア王国にルルと行けるなんて
楽しみでしかないよ。
それに高等科の卒業資格もいただける
そうだし、ルルはあっちできっとなんか
やりだすに決まっている。
じっと隠れているなんてできないもんね。
私がルルの力になるよ。
親友のチリル様を頼りにしたまえ」

そういってどんと偉そうに胸を叩いてゴホゴホとせき込んだチリルにみんな爆笑した。

チリルのお陰で暗い空気は胡散した。

そうだ、どうせバンアロア王国に行くならルルの夢だったチャラチャラの姉妹店を出そう。

チリルを代表にすればルルは前に出なくてもいい。

セレスもいるし大丈夫何とかなると腹をくくった。

早くて三カ月、何とか半年以内には解決したいとジュオン王子は考えているようだ。