コンネリシャス王国の  恋物語

今三人はトピアーズ共和国とコンネリシェス王国が有利になるように友好条約を結べるように暗躍しているらしい。

アリレア王女とジュオン王子の婚姻は避けるのがまずは一番の課題だと聞いている。

アリレア王女側はぜひジュオン王子との婚姻を進めたいらしく、そのために障害となるルルを排除するように動き出したらしい。

先日の事故も、市場で攫われそうになった事もトピアーズ共和国の諜報員が関わっているらしいが証拠がつかめていない。

まずはルルを安全な場所に移動させたいと思っていると言う事だ。

それでバンアロア国なのかとルルも納得がいった。

バンアロア語をルルは三年間勉強してかなり話せるようになった。

でも、チリルとセレスはなぜここにいるのか?不思議に思っているとさらにシルバーが続けた。

「チリル嬢にはルル様の友人としてセレスは
護衛として一緒に行ってもらう話は
ついている。まずはチリル嬢には明日
バンアロアに発ってもらいます。
チリル嬢のお姉さまがバンアロアに嫁いで
いらっしゃるのでチリル嬢には、お姉さまの
所にしばらく滞在してもらいます。
お姉さまには事情はお知らせしていません。
ただ妹が遊びに行くと言う感じです。
そして、一週間後にセレスとルル様は
駆け落ちという形でこの国を出てもらいます
行き先は分からないようにこちらで
情報操作をいたします」

「駆け落ち?私とセレス様が?」

「ほんとはそんな設定は嫌なのだ。
でもシルバーが、ルルが心変わりをして
セレスと駆け落ちしたとする方が敵の目を
ごまかせると言うんだ。
ルルと俺が付き合っているのは結構
知っているものが多いからな。
嫌だと思うけどこれが一番自然だと
シルバーが譲らないんだ」

「なぜ、セレス様?」

「それは俺が一番信頼できる奴だからだ。
ほんとは護衛には俺が付きたいのだけれど、
俺では駆け落ちなんて話は通らないし…」

と恨めしそうに言うフェイレアに、セレスは安心して任せろと胸を張った。