コンネリシャス王国の  恋物語

三年生にはジュオン王子の王子妃を狙っているのだろうファンクラブみたいな親衛隊がいる。

その筆頭は元老院の議長で元貴族のアンネ・パリオット・ボレオだ。

ボレオ家の長女の彼女はジュオン王子の王子妃に一番近いと言われている。

本人も公言して憚らない。

ジュオン王子には冷たくあしらわれているのに全くめげない。

「はいはい、気を付けます。
でも、高等科から始まる選択コースが
楽しみね。チリルはもう決めたの?
私は一教科を外国語がいいのでパンアロア語
をとるつもりなのだけど、もう一つの方を
迷ってるのよね。魔法学か国際経営学か
二年生になれば両方とれるのだけど、
一年生からとれないかなあ」

「今年から選択教科が三教科になったん
じゃなかった?姉さんがそう言っていたよ。
姉さんも一年生から三教科取りたかったのに
あんたたちはいいわねって言っていたもん」

チリルには一歳年上の姉と嫁いで今は他国に住む姉がいる。

「ほんとっ!やったあ。
それじゃあ悩まなくてもいいのよね。
嬉しい」

やはり今年から選択教科は必ず一教科希望者は三教科まで選択可能になったらしい。

教室で担任の説明を受けてルルは希望の三教科を選択教科として学ぶことができるようだ。

王立コンネ学院は初等科、高等科、専科とあり九歳で初等科に入りそれぞれ六年、三年、二年学ぶのだ。

専科は騎士養成コースや事務官養成コース、女性ならマナーを学ぶ淑女コースに進んだりするのだが、十八歳で成人となるので高等科卒業後は仕事に就く人も多い。