コンネリシャス王国の  恋物語

九月にはルルは高等部二年生にジュオン王子は専科の一年目にそれぞれ進級した。

その後ルルとジュオン王子の二人と高等部一年生に入学したイリスと三年生になり生徒会長になったシルバーそして親友のチリル、正式に王子の従者となったリュウセイの六人は、学園の食堂や中庭で昼休みによく集まって、みんなでワイワイと過ごした。

でも忙しいジュオン王子とリュウセイは時々不在となることがあった。

みんなで集まれるときは、あまり自由に会えなくなったルルとジュオン王子をそっと二人だけにしてくれる。

そんな皆の心使いがうれしいと感謝するルルだった。

長い休みの時には何とか忙しい公務の合間を縫って六人で一泊の旅行にも行った。

昔ベッテイーネ家と王家の子供たちが一緒に過ごした山の別荘だ。

護衛や侍女もついてくるので結構な大所帯になったが、みんなでバーベキュ―をしたり、ルル達はお菓子作りを楽しんだりした。

ルルとジュオン王子は懐かしい山の別荘で思い出に浸り二人で散歩に出かけたり、ジュオン王子に馬に乗せてもらって遠乗りにも出かけたりした。

護衛には兄のフェイレアとセレスがついてきてくれたのでみんな気兼ねなく休日を楽しむことができた。

その後は、ルルはチリルを伴ってイリスを尋ねてよく王宮に出入りしていた。

三人でお菓子作りをしたり時にはルルの作る料理を、ジュオン王子やリュウセイ達にふるまったりしていた。

そんな風に友人たちに見守られてルルとジュオン王子は恋人としての絆をはぐくんでいった。