コンネリシャス王国の  恋物語

そんなある日、いつもの訓練でジュオン王子と組んで形を変えて水を出す様に言われたのだが、どういうこと?と頭をひねっていると、ジュオン王子が

「ルル、魔法はイメージだ。
腹に溜めた魔力にイメージを
プラスしてみるんだ」

そうかイメージするのか、白魔法にはそんな感覚がないので魔法を発動する時にイメージが大事だとは思わなかった。

ルルは可愛いうさぎをイメージしてそれを掌の上に水で形作る様にしてみた。

「清き水よ、いでよ」

というといつも丸くなった水が浮くのにそれにちょこんと耳がついていた。

「何をイメージした?」

「うさぎ」

そう言うとジュオン王子は爆笑した。

ちょっとむっとしたのでその水をジュオン王子に向けて投げつけてやった。

しかしさすが王子、風魔法で盾を作りそれにあたって水は形をなくして地面に吸い込まれた。それでもまだにやにや笑っている。

「今度の土曜日イリスのところに遊びに
行くんだけど、ジュオンには何もお土産
ないからね~だ」

そういってべ~と舌を出してやった。

「ええ~っ、そんな意地悪言うなよ。
またあのチーズケーキ食べたいよ」

情けない声でそう言うジュオン王子を無視して水のうさぎ作りに集中した。

それから間もなくして氷も作り出せるようになったのだ。

イメージすることが大切だと教えてもらって、冷凍庫のアイスキューブをイメージすると出来たのだ。

そしてその後無事にアイステイーやオレンジを絞ってジュースを作りそれにアイスを加えて冷たいオレンジジュースも家族やイリス達と楽しんだ。

暑い日はお陰で快適に過ごせそうだ。