コンネリシャス王国の  恋物語

それからはルルは毎年セレスの命日が近づいた頃にフェイレアやその子供や孫たちそしてルルの子供や孫たちもつれて、セレスの墓を訪れて花を手向けた。

そしてそのあとは近くの緑豊かな公園でみんなでルルの手作りの料理でピクニックランチをするのが恒例となった。

セレスの魂はルルやルルの大事な子供達や孫たちを静かに見守り続けた。

ルル王妃とジュオン国王は何時までも仲良く幸せに暮らした。

それを見守り続ける護衛騎士のセレスの魂もまた幸せだった。

ルルが寿命を全うしたジュオンを看取り、その後を追う様にその一年後に眠りについた時、やっとセレスの魂も浄化したのだった。

コンネリシャス王国の恋物語は色々な形の愛を紡いで、その物語が語られていった。

平民の美しい娘に一目惚れをして自分の地位も家族も捨てて愛する人との人生を全うすると言った賢王アスランとリリノアの恋物語。

幼馴染の少女を生まれた時から愛し守り通した美貌の王子と料理が好きでその発想力で王国にたくさんの利をもたらした美しい妃の波乱万丈の恋物語。

そして、自分の恋を心に秘めて生涯一護衛騎士として、愛する人の側で命を懸けて彼女を守り続けた孤高の騎士の切ない恋物語

平和な王国を守り続けたペレル王家の努力と功績を人々は敬愛し王家の恋物語を語り継いでいった。



                                    
                                                        完