コンネリシャス王国の  恋物語

デマドスは一瞬の躊躇もなく、足を引きずって国王の馬前に平伏した。

「ユベンナ王国軍の完膚なきまでの
負けでございます。私の首は飛ばして
いただいても結構です。
どうぞ兵士達の命はお助け下さい。
私たちは剣を一振りする事もできなかった。
こんな戦は初めてです」

「分かった。よく言われた。
ジュオン風と雨を止めて
後続部隊を助けてやれ」

「では総大将はじめ軍の上層部の方々は
ギラン騎士団総長についていくがいい。
ギラン捕虜として丁重に扱ってやれ」

「はい、陛下」

馬に逃げられたのでユバンナ王国軍の兵士は全員歩兵となった。

ギラン総長と騎士団の騎馬部隊は怪我をしているものは、救護班の物資を運ぶための荷馬車に乗せて歩けるものは縄でつないで王宮に連れて行った。