コンネリシャス王国の  恋物語

トピアーズ共和国からコンネリシェス王国に入るには峡谷に挟まれた一本道しかない。

後は海から入るしかないのだ。

ユバンナ王国は海に接していないため港がないつまり船はないので、トピアーズ共和国の港から共和国の船で入ってくるしかない。

トピアーズ共和国はそこまでユバンナ王国の言いなりに成るつもりは無いようでユバンナ王国軍は峡谷を抜けて進軍してくるようだ。

峡谷は幅が二頭立て馬車が五台並ぶくらいの幅しかない。

そして峡谷の出口コンネリシェス王国側からは入り口になるのだが、国境の検問所からコンネリシェス王国側は広く開けた土地になっている。

国境の周辺は民家はなく国境警備のための国家騎士団の詰め所やその関係者の家、食堂などが完備された駐屯所があるだけだ。

コンネリシェス王国側はこの国境を通すつもりは無いのでここで待ち構えるつもりなのだ。完全に峡谷内のほうが不利になる。

それをものともせず数で押し切ろうとするユバンナ王国軍の強硬な態度と自信には恐れ入る。

千人もの行軍では峡谷の出口に先頭が到達しても最後尾はまだ峡谷の入り口にも入っていないだろう。

トピアーズ共和国側の峡谷内には緩やかな勾配になっている所があったり少し開けた所から道が市街地まで伸びていたりする。

その辺には民家もあると聞いている。

市民が行軍の巻き添えになっていなければいいのだが…