コンネリシャス王国の  恋物語

其の案はすぐに採用されて、厨房に必要な物をルルが指示することになった。

また、昼や夜の食事は丸いパンに肉や野菜やトマトの入ったハンバーガーやお米を丸いボール状に握ったおにぎり、中には肉や魚の焼いたものをほぐした具材を入れた。

見本をさっきジュオン王子にオムライスを作るときに一緒に作っていたのでそれをみんなに見せて食べやすさをアピールした。

建国以来の敵国の来襲に集まった皆は、ちょっと浮足立っていた。

ルルは

「皆さん私たち救護班は自分たちの
すべき事できる事に集中しましょう。
まずは兵士の皆さんがお腹を空かす事の
無いように、食べ易くて栄養価の高いもの
そしてあまり準備する食器などが不要な
メニューを考えましょう。
そして医者の方々はどんなケガが
多いだろうと考えて薬草を用意
してください」

ルルの冷静で優しい声が皆に落ち着きを取り戻させた。

誰も経験のない非常事態なのだ。

慌てては取りこぼしが起こる。

それが一番怖い。

例えばスープを用意したのにスプーンを忘れてしまうとか…そういう抜け漏れがないように一つ一つ丁寧にでも迅速に用意しなければならない。

ジュオン王子は明日には出発すると言っていたので、あまり時間がない。

厨房ではもう料理を作り始めている。

侍女も侍従も下働きや庭師達も兵士として出兵しない人達は、皆で協力して今日の夜の兵士の食事から作り始めている。