コンネリシャス王国の  恋物語

東の棟のリビングのソファーに座らされて、ルルはやっと我に返った。

自分の所為で、交渉が決裂したらどうしたらいいのかわからずルルも青くなってしまった。

侍女はルルに水を持ってきてくれて一息ついた時、セレスが慌ててやってきた。

「すみませんルル様。私がついていたのに
咄嗟の対応が出来なくて、くそ王子に
手を出させてしまいました」

と言って深々と頭を下げた。

「いいえ、セレスは悪くないわ。
突然のことで私もびっくりしてしまって
突き放す事も出来なくて、
殿下は落ち着かれた?
ひどく怒っていらしたでしょう」

「怒るのは当然です。あのくそ王子
ジュオン殿下の奥様であるルル様を
抱きしめるなんて命知らずもいいとこです。
その上結婚を申し込むなんて何を考えて
いるのか理解に苦しみます。
とりあえず殿下は剣を納めてはくれました。
私はすぐにルル様のもとに向かいましたので
今どうなっているかわかりません」

セレスはそう言って大きくため息をついた。

ルルは侍女にセレスにも水を持ってくるように頼んだ。

セレスは渡された水を一息に飲み干した。

よほど動転していたのだろう。