コンネリシャス王国の  恋物語

そして今日は婚約式の日だ。

東の棟の改装も終わり婚約式後の今日からルルは東の棟に住むことになっている。

結局バンアロアから帰っても家には帰らず、ずっと王宮に暮らしていた。

離れていた期間が長すぎてジュオン王子もルルも、もう離れてはいられなかったのだ。

婚約式では婚姻証明書にお互いサインをし婚姻が成立するのだ。

ルルは今日から王子妃となる。

諸国の情勢から結婚披露の宴はまだ未定だが、婚姻式は両家の家族や元老院の議員、騎士団の幹部、そしてジュオン王子とルルの個人的な友人などが招待されているので、かなりの人数になった。百名は軽く超えている。

ルルは母のテイアムのデザインでチャラチャラのお針子さんたちが縫ってくれた長いトレーンを引く白いドレスに頭にはテイアラとベールを着けている。

コンネリシェス王国では婚約式や結婚式のドレスに決まった色はない。

頭にベールを着ける習慣もない。

でもルルは前世での記憶から白いウエデイングドレスを着たかったのだ。

勿論こちらではウエデイングドレスなどないので、母のテイレアに色は白でこんな感じのドレスがいいと絵をかいてお願いしたのだ、。

頭に着けるテイアラに長いベールを着けてほしいとお願いした。

テイアラは王家の古くから伝わるものでテイアラの中央にはおおきなサファイヤがついている。ブルーのサファイヤはジュオン王子の瞳の色だ。

そして、祭壇まで父親と一緒に歩いていきたい。

その時はまだベールを下ろしているのだが、誓いのキスの時にジュオン王子にベールを、上げてもらうのだと説明する。

よく考え付くものねと、母のテイレアも祖母のカメリアも感心して笑っていた。