コンネリシャス王国の 恋物語

そんなルルを腕に抱いてジュオンは一刻も早く婚約を発表して王宮で一緒に暮らしたいと焦るのだった。

コンネリシェス王国では婚約式のほうが重要で婚約をするとすぐに婚姻の届けを済ませて、一緒に暮らし始める事も普通だ。
結婚式は、どちらかと言うと報告の意味合いが強く。

庶民ではしない人達も多い。

王族はそういう訳にはいかないが、第一王子で次期国王の結婚式はかなり大掛かりになるので一年後や二年後になることも多い。

周辺諸国の情勢や国レベルの行事なども考慮して日程の調整をつけなければならないのだ。

そして今はユバンナ王国の情勢が予断を許さずジュオンとルルの結婚式は予定が組めない状況になっている。

ジュオンは一日も早く婚約式をしてルルを王宮に住まわせたいと思っているのだ。

東の棟の一、二階を改装して二人の居住スペースにしたい旨、陛下に願いでて許可を
もらっている。

今もルルが時々使う東の棟のキッチンをもう少し充実させて、一階部分にダイニングルームと家族のリビングルーム、そして家でも書類仕事ができるように書斎も一階に設けたいと思っている。

二階には小さなリビングと衣裳部屋も付いた二人の寝室と子供部屋が二部屋に客室も一部屋作るつもりだ。
内装はルルと相談しながらだが、そろそろ改装工事を始めようと準備をしている。

ルルをもう手放すことができない。

帰ったら婚約式まで王宮に住まわせるつもりだ。

この八カ月あまり、トピアーズ共和国の我儘な王女と話の分からない使節団にイライラさせられながら、ルルと暮らせる日を楽しみに頑張ってきたのだ。

もう誰にも否は言わせない俺の最愛、俺の美しくて可愛いルルもう二度と離さないとジュオン王子は心に誓った。