両片思いだったのに略奪されて溺愛されました







「――変なの」


そう、俺らしくないのはわかってる。






「酔い、さめてきましたか?」




話をはぐらかすようにそう言ってしまって、「そんなすぐによくなんない」と伊藤さんがソファにうなだれる



「貴女、そんなんで彼氏なんて出来ると思ってるんですか」


「思ってなーい」

そう言って瞳を閉じる。


無防備すぎて、呆れる。



「……言葉も出ませんね」


何を言っても堪えない女が居たことに驚いた。

それと同時に、ここまで気を許せて同じ空間にいれることにも驚いた。



自分は案外普通で、気をはって誰かといるのが得意ではないから。

かつて、何度も「息苦しい」と言われた過去を思い出す。