俺が入ったことにも気が付かないのか、ため息をついて、机に項垂れてしまった。
…仕事中だぞ、オイ。
一応気を遣って、開けた扉を少し音がするように閉じる。
すると、ガバっと勢いよく伊藤さんがおきあがった。
…桃みたいな赤い顔をみて、おかしくて吹きそうになった。
「ここ、今から使いますよ?」
「へっ?あ!ごめん、会社サーバー見てなかった」
俺に対していいイメージがないのが丸わかりの嫌そうな顔をして、
「ごめん、用はすんだからもう」
そう言って立ち上がると、ドア際に立っていた俺の横をすり抜けようと、早足で立ち去ろうとしたから。
