両片思いだったのに略奪されて溺愛されました


遠慮なんてしない、ハジメを追い込むような形で、私は思っていることを全て口にする




「売れなきゃ意味ないのよ」


「はいはい、藤森さんに言っておくよ」



困った顔をして、ハジメは取引先の担当者の名前を出して企画室から逃げるように出ていった



「伊藤さん、相変わらずお口が滑らかですね」


「あんた、この汚ないサンプル見てなんとも思わないの」


「だってそれコスト2000円ですよー」



あはは、と笑う三浦を見て、そこ妥協したら私達のいる意味ないんだけど。と、言いたくなったけどやめておいた