両片思いだったのに略奪されて溺愛されました



戦友の昇進を、素直に祝いたい思いは確かにある。


けれど、置いてけぼりを食らったようなこの鈍い衝撃は、猛禽女のせいでほとんどなくなっていた食欲を、さらに皆無にした。



「いいな、上司が吉住さんみたいな人で」


思わず零れた本音。

この業界では、下積みなんて言葉が存在するけれど、そんなものはほとんど運次第で関係ない。



吉住さんのように、ちゃんと部下を育てようとする上司がついていれば、同じキャリアだって、その昇進スピードには雲泥の差がつくのだ。