どうやって謝ろうかと考えていたら、いつの間にか杏のマンションまで来てしまった。 いつもなら気兼ねなく入れたこの入り口が、まるで違うもののように見える。 部屋の明かりがついていない。 まだ、帰ってきてないのか。 出直すか、そう思った瞬間だった。 少し先から歩いてくる2つの人影。 その人影の手は繋がっていて、俺は杏の横にいたその男の姿に固まる。 「坂口」