よく見れば、猛禽女は店帰りでポルトの洋服を身につけてはいるけれど 私がデザインしたものはいっさい着用していない。 坂巻さんがデザインしたブラウス。 坂巻さんがデザインしたプリントのスカート。 私が何万枚もの売上を立てているアイテムを、何一つ身につけていない。 ――別に、それが気に入らないわけじゃない。 販売スタッフが、着たいとさえ思わない洋服を、――私が作っているということが、問題なんだ。