「──は?」
「枯れてるんなら、潤うかどうか。
試してみます?って聞いてるんですけど」
どこまでも落ち着いた声色が、静まった部屋でくっきりと耳に入る。
そんでもって、いつの間にかまた距離を詰められていた私の目の前に、坂口君の顔が落ちてきた。
「そんな事言ったっけ、私」
「色気のある言葉を少しでも言ったらどうです」
「頼んでない」
「じゃあ、千葉さんとそうするまで、ずっと干からびてるつもりで?」
「……」
「それとも、水嶋さんに抱かれて流されてみます?」
「ちょっ、なにそれ」
「僕なら、秘密は守りますよ?」
そう言った言葉の尾尻が
口の中で、響いた。
