両片思いだったのに略奪されて溺愛されました



「敦史がーー」



そうなんだ、敦史が。


って当たり前か、あれMD企画なんだし、よく考えたら企画から出したものじゃないんだし、





て、じゃあなに?

私は怒られ損したわけ?



「馴れ合いで仕事するのは良くないと思いますよ、僕は」


私を担いだまんま、ガチャリと玄関のドアを施錠した坂口くんは、細い体のわりに力持ちだ


「ぐっ、うう、苦しい」


二つ折れ状態のこの体制は、荷物を運ぶにはいいかもしれないけれど、人間には数十秒しか向かないと思う。

てか、私はモノなのか。




「え、嫌ですよ。お姫様だっこなんて」




そんなことは頼んでない