両片思いだったのに略奪されて溺愛されました


ただ利益を出すだけでは評価されない


ハイセンスなものを作っても、売上が取れなければクローズする。


不条理なことばかりが起きているこの世界で。


それでも必死にもがいて――その先には一体、何があるんだろう。







――ーー……





「あれ、杏まだいたの?」

時刻は21時すぎ。

企画室で一人、ポツンといた私の元に敦史が現れた





「んー」


顔もあげずに空返事。

敦史なんかかまってたら、この仕様書終わんない。って、寸法を入れていく。



えー、と。

着丈が63で、前後差が3で、脇スリットで――



「それ、明日じゃダメなわけ?」


「うるさい」