両片思いだったのに略奪されて溺愛されました



「悪い?」


ははっ、と笑ってオデコを顔からはなした坂口君の口元から少し八重歯が見えた。


――子供みたい。


そんなことをぼんやりと考えていた。



本当に熱があるんだろう、自分の反応がイマイチ鈍くて、されるがままでもう動く気力がない



「今から水嶋さんと引き継ぎなんです」


「そう」


「そう言えば、水嶋さんも風邪ひいてますね」