両片思いだったのに略奪されて溺愛されました


うちのブランドのメインの取引先でもある藤森さんの会社は、ここ数年で急激に業績を上げている繊維商社だ。



大口の取引が多いため、色々と融通もきくし、藤森さんが敏腕なうえ、工場に顔が広いため私も頼りにしている営業担当者の一人だ



「工場当たってみますね」


「お願いします」



お通夜のような空気になって、私はうつむき加減で藤森さんが持ってきた中国のローカル(現地の)素材カウンターを見た






「もういいよ、このポリのバックサテンで」


「投げやりですね」



にやり、と藤森さんが笑う


「実績あるし、あ。あとこのTRのスムースで」