両片思いだったのに略奪されて溺愛されました




「それで、うちの担当MDが、坂口君になったんですよ」


「誰それ」



聞いたことも見たこともない名前だ。



「え、営業の坂口君ですよ」


「いや、知らないから」




こういうとき、自分の社交性のなさを痛感する。

身内で仕事をしていたつもりはないけれど、いざこうやって社内の人事が入れ替わるときに、それが身に染みるというか。