両片思いだったのに略奪されて溺愛されました



リアルに失恋の痛みと絶望を知ったのは、卒業前のグループ課題制作で敦史のマンションに集まっていた日だった


それまでは、ハジメはハジメで、ずっと私の隣にはハジメがいて当然のものだと思っていたから。

見たこともない彼女なんて、いつか別れてしまうんだろうと楽観視していた。



けれど。


差し入れを持って現れたのは、天使のような姿をした、ハジメの大切な幼馴染だった


一目みて思った。


どうやっても、――勝てそうにない


朗らかで、物腰のやわらかい――幼い容姿をした彼女は、とても可愛らしくて、非の打ち所が見つからなかった



そんな彼女に皆、大騒ぎだった




特に、敦史はやたら彼女に話し掛け、その執拗さにハジメが本気で怒った姿を見たのも、あの日が初めてだ