死ぬまでに、少女漫画のような恋がしたいだけ。


「全部終わりにしたい...」

 酸素マスクから溢れ出る声と目元から出る泪。

 星惟が大好きだから、星惟が大切だから。
 それを理由にして私が離れたくないから。

 だから、声と反対の気持ちが泪になったんだ。

「星惟...星惟...」

 どこにも届かないか細い声しか出ない。

 倒れてから、急速に病気が進行していく。
 終わりが見える、毎日が怖い。

「死にたく、ない...」

 神様がいるなら、どうか叶えてください。

 私は生きたいの。
 星惟と幸せになりたいだけなの。

 あれは間違いだった。自分から死ににいこうとしたなんて馬鹿だったって後悔してるの。

 だから、だから、だから...