死ぬまでに、少女漫画のような恋がしたいだけ。


「星惟、美來ちゃんに...」

「分かってるよ。それくらい」

「なら、いいんだけど」

 星那、それは僕が言わなくても美來はきっと分かってる。だから言わないんだ___

「それにしても、美來ちゃんが将来のお嫁さんかもしれないなんて、想像しただけでキュンキュンする」
「勝手にしとけ」

 高校生の僕には、ずっと結婚は先の話だ。
 星那の急な話の転換にはいつも驚かされる。僕は、まだそんなに明るいことを考えられない。