「ふふっ、最期の1年、幸せになりそう」
手で泪を拭きながら、笑顔を作って言う。
星惟くんも笑ってた。
「私も、ずっと星惟くんといられるように、1日でも長く生きる」
もう二度とあんなことしない。
悲しませない、は無理かもしれないけど、それでも私は命尽きるまで生きる。
「辛くなったら言えよ。美來は1人じゃないんだから」
「うん...」
ずっと私は星惟くんに抱きつきながら言う。
星惟くんの鼓動が感じられる。ドキドキしているのかな?どう考えても鼓動が速い。
「星惟くん...」
「星惟って呼んでよ。これから」
「え、あ、うん...星惟...」
自分は呼び捨てで読んでもらってるくせに、私は恥ずかしくて上手に呼べない。
「美來」
「星惟」
「美來」
「星惟」
「これで、もう呼べるな?」
「うん...」
「偉い偉い」
ぎゅーの次は、頭ポンポン。
私、子供って思われてる?
「私、星惟の妹じゃないよ...」
「はははっ。僕も妹だとは思ってないよ」
「ほんと...?」
「うん。美來が可愛すぎるだけ」
「な、何それ...」
慣れてない私に、こんな嬉しい言葉は恥ずかしすぎるのです。
