死ぬまでに、少女漫画のような恋がしたいだけ。


 これ以上は言葉にならない。

 大粒の泪が溢れてくる。

「美來は、馬鹿だ...」
「えっ...?」

「美來じゃなきゃ駄目なんだ。余命なんか、関係、ない...」

 星惟くんが、泣いてる...

「泣いてるじゃん。星惟く...」


ギュッ


「僕が天才内科医ならって何回も思ったよ。でも、受け入れるしか、ないんだろ?それに...」

 ...

「美來の余命を知ってて、僕は好きって思ってる」

「星惟、くん...」

 こんなに温かい言葉は初めて。
 私も、また泪が止まんなくなる。

「絶対に、1年分、いや、100年分幸せにする」

 100年分...
 こんなに嬉しく思ったのは初めて。

「だから、僕と、付き合ってください」
「...はい」


 また、あの時みたいに温かいぬくもりが唇に伝わった。