死ぬまでに、少女漫画のような恋がしたいだけ。


「美來、僕は、美來が好き...

 昨日の電話で、言っただろ。「明日になったらわかる」って。

 僕、美來のことが好きなんだ。

 最初は確かに、ついでにって思ってプリント届けに来てたけど、雑談してるだけで楽しかった。

 僕、友達いないからね。

 美來は、余命があるから、こんなこと伝えても困るかもしれないって思ってる。けど、抑えられなかったんだ。

 美來と、付き合いたいって。

 美來が屋上から飛び降りようとした時、ほんとに体が勝手に動いてた。

 大切にしたい人を、こんなので失いたくない。

 もう二度とあんな場面に出会いたくない。

 だから美來が「退院したかった」って言った時、脳内が痺れて、何も考えられなくなって...

 気づいたら、美來の口を閉じてた。

 何言ってるのか伝わってないかもしれないけど、とりあえず僕は美來が、好き」