死ぬまでに、少女漫画のような恋がしたいだけ。

 入れ替わってやってきた星那ちゃんに笑われる。

「将来のお義姉ちゃんは美來ちゃんかな?」
「お、おねえちゃん...?」

 ど、どうしてそうなるの...?私、星那ちゃんと血縁関係ないよ?

「あら、わかってない感じ?」
「どういうこと...?」
「ふふふ。美來ちゃん可愛すぎるよ」
「...///」

 星那ちゃんは私に耳打ちする。
 え、え、え...!?

「ははは、美來ちゃん真っ赤!」
「へ、変な事言うからじゃん...」

 なんで、そんなにみんなわかるの...

 まあ、でも私はあと1年の命。星惟くんとこういうことにはぜったいならない、というよりなれない。

「2人の結婚式楽しみだなぁ」

 け、結婚式...
 星那ちゃんは、私の余命知らないもんね。

「美來ちゃん?」
「えっ、あ、ははは。そ、そんな...」

 明らかに動揺してしまった。

「美來ちゃん可愛い。また明日来るね」
「う、うん!」

 こういう時に駄々をこねないのがいいって聞いたからね。星那ちゃんに余命を知られないためにも。