死ぬまでに、少女漫画のような恋がしたいだけ。



 ㌧㌧㌧

 お客さんだ。もしかして...

「月音さん」

 星惟くんだ...この声を聞いただけで、胸がきゅーっと苦しくなる。ドキドキもする。

「星惟くん!」
「元気なったんだな」
「うん!あの、この前は、ごめんね...」
「...?あー、あん時な。こちらこそごめん」

 入ってきて早々謝ったものだから、星惟くんは戸惑っている。あれ、後ろに、誰かいる...?

「星惟、私の紹介してよ」
「あ、悪い」

 星惟くんのお友達...?なんか、すごく派手な人...

「僕の双子の姉の星那(せな)
「星那ちゃん...?」
「うん!美來ちゃん、よろしくね!」

 星惟くんって双子だったんだ。
 でも、星惟くんと星那ちゃん、全然違う...

「私と星惟、全然違うでしょ?」
「うん...」
「ふっ、馬鹿正直じゃん」
「バカ、ショウジキ?」

 それって、ばかなの?正直なの?
 星惟くんは頭がいいから、時々私には分からない言葉を使う。ばかと正直って、なんの関連もないよね...

「星惟、わかってないよ笑」
「正直すぎるってことだよ」

 あ、これ、言っちゃダメな事だったのかな?

「ふふ、美來ちゃん可愛い」

 新しいお話し相手が見つかって、嬉しかった。