死ぬまでに、少女漫画のような恋がしたいだけ。

 それから、僕は月音さんの元に1週間に1回くらいの頻度で会いに行くようにした。

 まさか、僕が人、しかも異性と関わろうとするなんて。1年前の僕が今の僕を見たら驚きのあまり腰を抜かすだろう。

 僕は、人との関わりを避け続けているから。

 月音さんはいつも学校でのことを聞いてくる。それだけ学校に興味があるんだろう。

 でも、退院できないのか不思議に思っていた。
 持病持ちにしても、何か機械がついているわけでもないのにこんなに長く入院するもの、なのか...?


 だから唐突に聞いてしまった。

 彼女の気持ちなんて一切考えず。


「月音さん、学校にいつか来れないの?」

 彼女はあからさまに悲しそうな顔をする。
 あ、まずい、かも...






「多分行けないと思う。だって...余命1年だもん」







 彼女にとっては聞かれたくないようだったと質問してから気がついた。

 それよりも...