「星惟...あんたも...」
「うん。わかってる。美來には隠し通すつもりだったから」
僕も長くは生きられない。
白血病が、再発していた。
「私は、大切な人を2人も失うんだね...」
「そうだな...」
「白血病、前みたいに治らないの?」
「治癒率、10%」
「そんな...」
医学部に入った理由は美來だけじゃない。
僕自身が、自分の病気と闘うためにどうしたらいいのか。どうすれば、少しでも良くなるのか。それを知りたかった。
「でも、僕は大丈夫。絶対治してみせるよ」
「星惟...」
美來にが生きられなかった分まで、僕は生きる。
それが美來との約束だから。
