星那も同じで、僕ら双子は傷心していた。自分達の両親には事情を伝えていて、だからそっとはしておいてくれている。
「美來ちゃん、この星のどれかになったかな」
「...かもな」
僕らは満天の星空をマンションの屋上で見ていた。
高いところほど、美來がいるところに近いと思ったから。
「僕が医者なら、美來を助けられたのかな」
「わかんない。でも、医者だとしても恋人の病気を治そうとするのは嫌じゃないの?もし、美來ちゃんみたいに亡くなってしまった時...」
「それも、そうだな...」
美來は、どうしてほしかったんだろう。
「星惟。美來ちゃん、幸せだったよね?」
「僕は美來じゃないからわからない。でも...」
「でも?」
「ご両親に、僕と出会ってからの美來は輝いていたって言われたから、そういうこと、なんだろうな...」
美來は幸せだった。それであってほしい。
