死ぬまでに、少女漫画のような恋がしたいだけ。


ゴソゴソゴソ

「ハッ...」

 美來が、寝返りを打ち始めた。もしかして...

「みっ、美來!!」
「ア、ウ、ウウ...」

 ああ。言っていた通りだ...
 それでも、信じたくなかった。

「...ツ。美來、まさか...」

 その、まさかだった。
 美來は、完全に赤ちゃんに戻っていた。美來曰く、今は、幼少期の自分の中に今の年齢の自分が閉じ込められているような感覚らしい。











 亡くなったのは、中治り現象が起きて、それからすぐのことだった。