死ぬまでに、少女漫画のような恋がしたいだけ。


 結局私は、星惟の力に負けて、星惟を引き止めることは出来なかった。

 星惟が正しいのはわかってる。
 でも、私にだって希望があるのに。

「美來、また来よ。絶対」
「星惟...」

 星惟だって、それが叶わないってわかってるはずなのに。なのに、私の心は満たされる。

 生きる。

 星惟とまたお出かけできるように。

 中治り現象でもいいから、また、病院の外に出れますように。

 東の空は、見た事のないくらい星が綺麗に輝いていた。