死ぬまでに、少女漫画のような恋がしたいだけ。

prolog

❤︎𓂃 𓈒𓏸◌‬


　私には、′′未来′′がない。


　子供の頃から持病持ちで、20歳までは生きられないと言われていた。
　思うように学校にも行けなかったし、友達だっていない。だから毎日、毎日寂しくて、悲しい人生を送ってきた。


　美來(みらい)って名前なのに。

　美來なのに未来がないって何回思ったことだろう。

　自分の名前を何回も恨んだ。
　自分の体調を何回も恨んだ。


　夢を持つことだって無駄だから、世間に目を向けないようにしてきた。そのせいで、私は何も知らない。

　未来への希望を持ちちゃいけないんだってずっと思ってた。


　だけど、違ったのかもしれない。

　君と出逢って、私は幾分も救われた。


　これは、余命１年の私が幸せになるための物語。